ナラ枯れの変遷 2020年〜2022年

八王子長房緑地保全地域のナラ枯れは2020年に発生し始めており、周辺の地域より1年早く発生しました。
このため2年目、3年目にナラ枯れがどのように拡大し、ナラ枯れとなった樹木がどのように変化するかを目にしています。
この3年間、城山手親林の会ではナラ枯れ拡大を抑制するための様々な対策を試行してきました。
また、ナラ枯れとなった樹木の落枝・倒伏による危険を防止するために伐採を行うとともに、伐採後の緑地保全地域にコナラ、クヌギの林を再生するための試みも行っています。

ナラ枯れの長期的な様態変化や対応等は、他の緑地保全地域などでナラ枯れ対応される団体の参考になると思い資料にまとめました。


写真は2021年夏の八王子長房緑地保全地域の写真です。ナラ枯れで葉っぱが赤茶色く変色した樹木が多数あります。

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3年間のナラ枯れの新規発生を表にまとめました。
新規ナラ枯れが確認しやすい毎年8月に調査しました。2年目の2021年にピークを迎えました。  P2_20230126224601


全枯れとなり葉で光合成ができなくなると枯死してしまいます。 

全枯れ木は翌年芽吹くことありませんでした。

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2020年のナラ枯れを追跡し様態の変化を見た結果、写真や図のようになりました。

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2020年発生木の様態変化を2021年、2022年発生木に適応してみました。P5


2022年の想定様態と緑地における実際の様態は概ね一致していました。

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それらを基に発生から5年目となる2024年を想定してみました。
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Google mapの航空写真から長房緑地保全地域のナラ枯れ状況が分かります。

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中央部を拡大してみると1年目と2年目の様態変化も見えました。
様態の分布などからGoogle mapの航空写真は2021年秋頃撮影されたと思われます。

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長房から南に5Km離れた八王子市大船町付近では2年目の被害木が多く見られます。

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長房から南に6Km離れた町田市相原中央公園でも2年目の被害木が多く見られました。

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長房から南東へ14Km離れた町田市小山田緑地でも2年目の被害木が多く見られます。

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様態変化からこれら地域でも2020年頃からナラ枯れ被害が発生していたと思われます。P13


城山手親林の会ではナラ枯れ5年目の状況を見据えた保全活動に取り組んでいます。

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